外国人雇用の注意点

外国人雇用でのトラブル事例から見る対策とは?

トラブル防止の観点から考えると、大きく二つの視点があります。

「当たり前」や」「常識」、「慣習」を疑う
法律的な知識を得る

具体的に見てみましょう。

「当たり前」や」「常識」、「慣習」を疑う

トラブルの多くは、お互いの認識の「ズレ」からくるものです。
お互いに「違い」があることを理解する必要があります。
外国人には、「日本人の常識」が理解されていない場合があります。
文化の違いから、日本では年功序列や人柄を重視する傾向にありますが、成果主義やワークライフバランスを重視する傾向の外国人もいます。

重要なのは、お互いの常識を疑いコミュニケーションをとることです。

些細な事でも、お互いの価値観をシェアすれば、トラブルも未然に防げます。
そのためには、日本の文化や慣習も理解してもらわなければなりません。

次に、募集から採用後までの状況別に見てみます。
【 募集段階 】
「認識のズレ」は募集段階から解消すべきです。
職務内容や労働条件を明確化しましょう。
日本人に対して労働条件の明示が義務化されていますが、外国人に対しても同じ義務を負います。

・従事すべき業務の内容および賃金
・労働時間
・就業の場所
・労働契約の期間
・期間の定めのある労働契約の更新に関する事項
・退職に関する事項など

また必要になる日本語や外国語の能力についても説明すべきです。

宗教上の理由で従事できない業務があったり、従事できない時間がないかの確認も必要です。

一番重要なのは、「企業として、何のために外国人を雇用するのか?」

人材不足を解消するためなのでしょうか?
海外進出を考えているのでしょうか?

企業によって目的は違います。

日本人の採用と同じという考えは危険です。

【 採用段階 】
選考に関しての主なポイント

・求めるスキルや能力はあるのか
・在留資格の内容の確認
・馴染めそうか
・卒業証明等があるのか
・コミュニケーションがとれるのか
・日本での就労経験
・転職回数など

日本在住なのかによっても確認すべき事項は異なります。
面接で外国人の人となりを確認する必要があります。日本語の習得状況や日本での就業経験も大事です。

いざ採用が決まれば、社内の受け入れ体制を整えなければなりません。
外国人が日本で暮らしやすいような配慮が必要です。行政の手続きや銀行口座開設、地域に溶け込めるような配慮をすることで職場への定着率も高まります。日本での生活のルールを教えることも大事になります。そして、入社の時には日本人と同様に健康診断も実施しましょう。

【 採用後 】
手続きや法律面では大部分は日本人と変わらないのですが、特別な配慮が必要になります。
外国人を受け入れることで、「外国人だけに適用する就業規則の作成」も良いと考えます。通常、外国人でも既存の就業規則が適用になります。日本語の就業規則で足りますが丁寧な説明が、後々のトラブル防止になります。
退職や休職に関することも重要ですので、しっかりと理解してもらう必要があります。

日本の社会保険制度と労働保険制度や税金についても説明すべきです。

法律的な知識を得る

外国人を雇用する場合には幾つか気を付ける法令があります。

【 採用に関して 】

・不法就労させない
「不法就労」とは、在留資格で認められた範囲外の就労をしたり、在留期間を超えて就労すること。

不法就労については
「3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金またはこれらを併科」というとても重いものです。
事業主にも関係します。
会社側が仮に不法就労者であることを知らなかった場合でも、採用時に在留資格や在留期間を確認していないなどの過失がある場合は処罰されます。(不法就労助長罪)

対策としては
在留カードの確認や在留資格についての仕組み、資格外活動許可についての知識を得ることです。
資格外活動では週28時間を超えない事を徹底する必要があります。

【 労務管理に関して 】

原則的に日本人と同じ扱いが必要です。
賃金も日本人と同等である必要があります。
安全配慮義務、健康診断、退職等々気を付けるべきことが多くあります。
専門家のアドバイスな分野であります。