新型コロナウィルス【労務問題と企業の責任とは!?】

緊急事態で、会社の責任はどの程度求められるのでしょうか?

こういった疑問にお答えいたします。

新型コロナウィルス感染症対策にご尽力されていると思います。

平時であれば、働き方改革や社員教育、今後の方向性も前向きに考えれたはずです。

「どの程度のバランスで取り組むか分からない」という経営者の方も多く相談を受けます。

優先順位としては、まずは会社の経営でしょう。

そこに異論はありません。しかし、ヒトの問題は、経営と切り離せない問題であるのも理解されているはずです。

 

では、どのようなバランスで取り組めばよいでしょうか!?

 

先ずは、労務関係の現状を把握しながら、よくあるご質問をピックアップして、ご紹介します。

後悔しないためにも、今後を見据えた対応が必要です。

 

労務関係の現状

以前は、「働き方改革」という話が話題になっていました。

こんな緊急事態ですから、優先的に取り組む必要はないでしょうか?

 

働き方改革や労務関連の現状

■令和2年4月

(大企業・派遣業)

同一労働同一賃金 

・不合理な差別差の禁止

・労働者への説明義務  など

 

(中小企業)

時間外労働の上限規制

・単月100時間未満(休日労働を含む)

・2~6か月平均で、月80時間以下(休日労働を含む)

・年720時間以下

・違反すると罰則

 

※次の業種は5年間猶予されます。

・建設事業

・自動車運転の業務

・医師

 

■令和2年6月(大企業)

パワハラ法案(通称)の適用

職場でのパワハラの防止等に関する、労働施策総合推進法の改正。

令和2年6月1日から、施行された。

(中小企業は令和4年3月31日までは努力義務)

・社内規程の作成

・相談窓口設置

現状の労務対策

労働基準監督署の臨検等が、以前のようにあるかは不明。

しかし、法案自体は成立・施行されているため、法違反があれば、責任は問われる。

働き方改革等、今後の予定

■令和3年4月

同一労働同一賃金(中小企業)

■令和4年4月

パワハラ法案の施行(中小企業)

■令和5年4月

中小企業の割増賃金の猶予撤廃(月60時間超の残業)

■令和6年4月

残業規制猶予が廃止(建設事業・自動車運転・医師)

 

新型コロナウィルス関連でのよくある質問

Q1 新型コロナウィルスに罹患した従業員への労災適用はありますか?
A1 業務に起因して発症したものであると認めらる場合は、労災保険給付の対象となります。

・労災が認められる要件

①業務遂行性:被災した労働者が、使用者の支配下にあったかどうか

②業務起因性:その災害が業務に起因して発生したものであること

この2つが認められれば、労災の適用になります。

医療従事者以外にも、コロナ感染者から感染する可能性が証明できれば対象になる可能性があります。

 

Q2 やむを得ず人員の整理を考えています。整理解雇はできますでしょうか?
A2 整理解雇をするには、4つの要件があります。事案により異なります。

整理解雇には4つの要件すべてを満たす必要があります。

①人員削減の必要性

②解雇回避の努力

③人選の合理性

④解雇手続の妥当性

 

できるできないのお話は、事案により異なります。

しかし、現在は「雇用調整助成金」などの施策もあり、「②解雇回避の努力」について相当な理由がなければ難しいケースも多い状況です。

整理解雇ではなく、休業手当の支払いや他の対応も検討する必要があります。